大型LNGタンカーを動かす主機ボイラ用バーナから、 船内の熱源などに用いる補助ボイラ用バーナ、焼却炉、スラッジ※処理装置まで豊富な納入実績。省エネ・環境性能にすぐれた製品とグローバルなサービスネットワークで、安全かつ効率的な海上輸送を支えています。
※燃料の重油を加熱して取り除いた不純物。
LNG(液化天然ガス)運搬船のタンク内で蒸発したガスを推進用の燃料として利用するバーナで、オイル燃料との混焼も可能です。運行効率の改善に加え、ガスの専焼でNOXやSOXの排出を抑え、環境負荷を低減できます。
暖房、給湯、調理など船内の熱源としてさまざまな用途に使用される補助ボイラ用バーナです。メンテナンス性にすぐれたシンプルな構造で、重油だけでなく、硫黄成分の少ないMGO(舶用ガスオイル)を使用してSOXの排出を削減できます。
LNGタンクで発生する蒸発ガスの主成分メタンは、地球温暖化係数が二酸化炭素の25倍もあります。こうしたガスやメンテナンス時に発生する不活性ガス混じりの蒸発ガスを大気中に放出せず、環境負荷の低い方法で安全に燃焼処理するユニットです。
厳しい環境基準に適応した低NOXバーナや、発電用ガスタービンの排ガスを再利用するコ・ジェネレーション用バーナなどをラインナップ。工場や商業施設などさまざまなシーンで、ムダを抑えたクリーンな熱エネルギーを供給しています。
燃焼生成排ガスの一部をバーナに取り込んで燃焼空気と混合することで、低酸素濃度の燃焼用空気をつくって燃焼速度を遅らせ、大気汚染防止法の環境基準をクリア。さらに、他のNOX低減方式との併用により超低NOX値(40ppm、O2 0%)を実現します。
バーナ自体でNOXを抑制して大気汚染防止法の環境基準をクリアするとともに、二段燃焼など他のNOX低減方式との併用も可能。大型(大容量)ボイラに複数台のバーナを装備するのに適したロングセラーバーナです。
ガスタービンの排ガスを、バーナの燃焼用空気として再利用するコ・ジェネレーション専用バーナ。 パッケージボイラから発電用ボイラまで適応できます。
システム構造例
先進の燃焼技術で、温暖化や大気汚染の原因となるCO2、NOXなどの発生を抑えるとともに、廃棄物の燃料化による低炭素社会の実現や再生可能エネルギーの活用にも取り組んで環境保全に貢献しています。
各家庭から排出されたごみを処理する焼却炉をスタートアップするためのバーナです。都市ごみ焼却炉は全国におよそ1,200基あり、その多くに設置されています。
各家庭や事業所からの排水や雨水は下水処理場に集められ、沈殿した汚泥は焼却処理されます。その焼却炉をスタートアップするためのバーナです。下水汚泥焼却炉は全国に250基程度あり、その多くに設置されています。
下水汚泥焼却設備である「流動床ボイラ・焼却炉」において、焼却物のカロリー不足などで炉内温度が低下傾向を示した際に温度を維持するためのバーナです。 流動床焼却炉では砂を温風で加熱して液体のような流動状態にすることで、焼却物と加熱空気との接触効率を高め、小スペースで多量の汚泥を燃焼させます。 この砂のなかに直接、オイルや都市ガス(13A)、消化ガス(バイオガス)などの燃料を均一に噴射して焼却温度を維持する仕組みです。 また、オイルガンは砂による摩擦や詰まり対策を、ガスガンはさらに点火用のパイロットバーナや火炎検知器なども装備できる構造です。
さまざまな生産活動を通して発生する産業廃液や廃ガスに対する規制は、世界的な環境意識の高まりとともに厳しさを増しています。私たちは高度な燃焼技術を駆使してこれに対応。さらなる環境性能を求めて新たな技術開発に挑んでいます。
一般的に工場などの廃液処理には水処理と焼却処理があり、この装置は水処理で処理しきれないほど高濃度の有機物を含む廃液を焼却処理します。独自の技術で高効率・低エネルギー化を実現するとともに、2段階燃焼法でNOXの排出を低減しました。
有機廃液に塩類が入っている“アルカリ塩含有廃液”を一般の有機廃液焼却炉で焼却処理すると、焼却炉の底に無機塩類が溶融堆積して連続処理できなくなります。また、無機塩ヒュームが煙突から排出され、粉塵公害が発生します。 液中燃焼型焼却炉は、炉内に噴霧されて溶融状態になった無機塩類を炉出口から冷却缶の冷却水中に導いて溶解させることで、連続運転が可能となりました。 また、急冷缶で燃焼排ガスを900℃から90℃まで一瞬で冷却することで、ダイオキシン類の二次合成が生じない構造になっています。さらに、排ガス中の無機塩類のヒュームは、ベンチュリスクラバーで捕捉するため粉塵公害が発生しません。
廃液や廃ガス中に多量の塩素を含む場合、焼却処理の副生物として塩酸の回収を行う場合があり、回収塩酸の濃度は5%から食品添加物レベルまで多様です。 塩素を含む液体やガスを焼却処理する炉は、塩酸結露が発生しないよう表面温度を一定温度以上に保つ工夫や耐食材料を適切に使用しています。また、燃焼排ガスの熱回収やダイオキシン類の二次合成が生じないよう急冷缶を設けています。